世の中

教育などについて考えたことを書きます

クラスと学校が幸せになる『学び合い』入門 読了

『クラスと学校が幸せになる『学び合い』入門』読了。
読んでいて途中から、これはホントに変わった本だなと思い始めた。
何が変わってるって、半分ぐらいが『学び合い』をいかに周囲の人に理解してもらうか、ということに割かれているところだ。
『学び合い』の内容以上に、『学び合い』をする上で発生するだろう軋轢をどう解決していくのか、ということに重点が置かれている本、というのが自分の印象。
いまの学校事情を「病んでいる」とまで書いているところがあって、そこは思わず笑ってしまった。
こんなことが書いてある教育関係の本は、初めて読んだ気がする。
とは言え実際、学校という組織の中で人と違うことをやっていくためには、職員室内の政治についてはかなり気を払わなければならないのも事実で、そういうことも含めて書いてくれるのは若い先生にとってとても意味があると思える。
あと、業績の低い独善的専制型管理職の特徴が、そのまま、一般的な「できる教師」に当てはまってしまうという記述もとても面白かった。
あとがきでは、『学び合い』の先にある新たな学校像が妄想として描かれているけど、実際、これからの学校の役割はこういう方向に進むことになるのだろう。
「教室に机を置き、そこにお茶とお菓子を置く」ことがまだ非常識なのがネック、と書かれていたが、自分も以前からそういう教室を作りたいと思っていたから(子どもだってティータイムぐらい欲しいでしょ)、自分からしたら納得、である。
ということで、良い本だった。